3月の鎌倉に恋人と行くなら
デートは、シティボーイを目指す者にとっての公式戦だ。
どんなに洒落た恰好をしていても、知識があって、趣味が一流であっても
「デートがつまらない」のは致命的。
だけど、誰でも楽しめる定番コースは面白くない。服でも音楽でもなんでも、僕だけのこだわりを作れるのがシティボーイの誇りであり、探すのが醍醐味なんだ。
例えば、映画で気になった景色をみにいく。
例えば、古民家カフェを必ず訪れてみる。
例えば、恋人の好きなナポリタンを食べに行く。
その時々でこだわりがあればいい。もちろんエスコートも紳士の務めだ。
きっと、もてなす側でありながら一緒に楽しめるのが一番いい。
さて、3月の鎌倉に行くならどうしよう。
江ノ電に乗って江の島?長谷の大仏?それとも小町通りで食べ歩きか。
人気の観光地だからこそ、あっと驚くような、知る人ぞ知る場所へ行こう。
始まりは北鎌倉駅。デートに陶芸体験なんてのもいいかもしれない。
鎌倉はカフェの宝庫だ。僕は僕の感性を信じて、吸い寄せられるように古民家へ入っていく。
さあ、いよいよ鎌倉に到着。僕のなかで、鎌倉といえば「海街diary」。
冒頭、広瀬すずが自転車で坂を下っていくカット、彼女と綾瀬はるかが二人でハイキングした舞台を巡るのが通ってやつだ、フィルム風の世界を追体験できる機会なんてそうそうない。
逗子の高級街を抜けて、鎌倉と海を一望できる展望台へ。こんな楽しみ方もあるんだとわくわくする。
ひとり旅とは全く違うデート。恋人の喜ぶ顔が見たくて、僕は今週も旅のしおりを創る。